フォト
無料ブログはココログ

旅行・地域

2014年9月11日 (木)

都心の景観に思うこと 

東京駅は往古の姿を取り戻しはしたが、辺りを見回せば、低層で、収容効率の悪い古い建物は次々に取り壊され、気がつけば空を見上げる様なビルが建っている。その姿はどれも凡庸で、日本の有名メーカーの車のデザインとイメージが重なる。経済効率ばかり追求してゆくと、その街に長く生活する人々の感性など振り返ることもなく、無機質で無愛想な景色だけが広がってゆくのだろうか。

幼い頃に住んでいた東京都心は、いまよりももっと面白い形の建物があり、町の景色も楽しく、豊かであったように思う。当時既に戦後十余年が経過し、私の通っていた幼稚園には丹下健三の近未来的な教会が立ち上がり、高速道路が蹂躙し始め、町の景色が変わり始めた頃でもあった、、、。

Cathedorale 当時、この教会の付属幼稚園に通っていた。

2011年6月 6日 (月)

閑話休題 

この休日は天気もよく、親しい友人とサイクリングをしてきた。鶴川街道から多摩川、甲州街道を越えて、武蔵境通りをひた走り、途中、深大寺でひと休憩。井の頭公園では神田川の始まりとなる水源にたちより、昼食は吉祥寺のシャポー・ルージュというレストランでゆったりとランチを取った。この日は結構な日差しで、帰りは結構な向かい風にも悩まされた。
Img_0620jindai_2
深大寺は比叡山延暦寺にゆかりのある天台宗のお寺。深大寺そばが名物だが、今回はパス。寺の周辺は木々も多く、木々の間から抜けてくる風が心地よかった。


Img_0624bornriver_2
武蔵野三大湧水池。ここから神田川へと続く。すでに江戸時代には神田上水が引かれ、井の頭池は水源として大きな役割を果たしていた。かつてこの周辺は徳川歴代将軍の鷹狩りの場として、池のほとりには弁財天がまつられ、江戸の市民の信仰の場として、行楽地としてもにぎわったらしい。

2010年5月10日 (月)

人の想像力

先日、京王線の高幡不動で開催される『高幡不動ござれ市』がテレビで紹介されていた。この市には使われなくなった日用品、骨董品をはじめ、ジャンク品(簡単に、家電製品やカメラ、時計など壊れて使えなくなった道具など)やくず鉄の様な金属なども売る露店が並ぶという。きっと誰もが燃えない(?)ゴミとして捨ててしまうジャンク品は、それ自体では何の役にも立たない代物だが、バラバラにすれば、今はもう部品の製造も止まってしまい、修理出来ない道具や機械の修理部品として活用することが出来るし、世の中にはこういったジャンク品を探しまわっている人もいると聞く。大きくなれば、しかるべき施設にお金を払って処分してもらわなければならず、簡単に捨てる事もできない厄介な金属も、現代アートの素材として購入する人がいるそうだ。
ずいぶん前に、青山の本田技研本社で開催された篠原勝之(通称クマさん)の『鉄』を素材にした展覧会を思い出す。会場にところ狭しと並ぶ作品の存在感に圧倒されたのを覚えているが、たしか、彼もまた、鉄材を使う工場などから、廃材などをを集めて作品を制作していたと思う。捨てる者あれば拾う者あり。ゴミから何かを想起、想像し、創造できる人のすばらしさかと思う。ちなみに、『高幡不動ござれ市』は日用品から骨董品まで、なんでも『ござれ』という意味だそうだ。買う人もいろいろでゴザル。

◎高幡不動ござれ市 <http://www.kanagawa-antique.com/html/takahata.html>
◎篠原 勝之(しのはら かつゆき )芸術家、タレント。愛称は「クマさん」。北海道札幌市生まれ、1970年代は唐十郎主宰の『状況劇場』の美術としてポースターなど制作。近年は鉄、ガラスを使った作品を制作。文筆活動もしている。クマスファクトリー所属。<http://www.kuma-3.com/>