フォト
無料ブログはココログ

« 床の間の取り扱い方 | トップページ | 色紙の修復 »

2016年6月13日 (月)

定着試験

少し時間の余裕ができたので、手持ちの膠の定着試験としてサンプルをつくる。私が日頃使っているのは牛と兎の皮から抽出した膠で、牛の膠は粘度、強度の違うものを数種類用意している。 修理時には経験と実験から必要と思われる膠を選びだし、適宜湯煎して溶解、精製水で希釈して調整し、筆で塗布したり、蒸気化して処置部にしみ込ませる。

試験には膠の希釈率を変えて何種類か用意し、 修理用の料絹や和紙に何も描かずに塗布して固化後のこわばりや材質の変化を調べたり、定着力のほとんど無いパステルや顔料(粉末)を塗ったところに膠を加えて定着力の違いを見たり、皿の上で顔料と膠を良く混ぜたものもつくり、顔料自体の固着力も比較する。
つくったサンプルは大切に保管し、経年による変化を追ってゆく。
Img_gluetest201606

« 床の間の取り扱い方 | トップページ | 色紙の修復 »

保存修復」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 定着試験:

« 床の間の取り扱い方 | トップページ | 色紙の修復 »