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2016年2月

2016年2月 1日 (月)

屏風の下張り)

屏風や襖絵の下には、杉の角材を格子状に組んだ下骨が設置されている。表面の作品をここに直接糊付けしまうと、下骨の形状が表面に反映して骨の痕(ほねあし)が現れてしまうし、経年によって木材から出てくるアクやヤニなどによって汚染されてしまうこともある。さらには光に当たったときに骨の形が透けてしまうこともあるので、この防衛策として様々な方法で基礎工事をおこなう。

私たちはこの作業を下張り【したばり】とよんでいて、通常、骨紙張り【ほねしばり】、胴張り【どうばり】、蓑掛け【みのかけ】、蓑押さえ【みのおさえ】、下受け【したうけ】、上受け【うわうけ】とおよそ6工程の下張りをおこなう。この下張りを下骨の表裏にしっかりと施すことで、表面に固定した作品や表装材には下層の骨あしも現れることなく、平滑にぴんと貼った状態を保てる様になる。屏風も基礎工事が肝心。

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*骨紙張りは『骨縛り』と、蓑掛けは『鎧張り』、受け張りは『袋張り』などと表す地域や工房がある。

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