カビの絨毯
よく見ると絵画の一部が盛り上がっている。一見すると、まるで絨毯の様にフサフサした感じだが、この部分を顕微鏡で観察するとカビの菌糸がびっしりと繁殖している。この作品は展示利用されることもなく長くしまわれていた模様で、その際に帯湿したようだ。幸い、絵具が比較的堅牢なようで、彩色部分の変質は免れてはいたが、絵具のない余白の部分も犯されて、こちらは変色を来していた。
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