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2015年8月

2015年8月24日 (月)

写真撮影

今日は朝から写真撮影。窓には暗幕を貼って外光を遮断し、高演色型の蛍光灯(色の再現性が高い蛍光灯=美術館や博物館で使われているものと同じ)、紫外線、斜光線と色々な光を当て、様々な角度から撮影する。

絵画や美術工芸品の保存修復において、写真記録は所有者との情報の共有と処置前後の変化を記録するために欠かせない作業。

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◎画面近くの浅い角度から光を当てると、絵の具の盛り上がりなど筆致がよくわかる。

2015年8月10日 (月)

たばねられた浮世絵

浮世絵のコレクターのなかには、たくさん集めた作品を一度に鑑賞出来る様に、冊子状に束ねることがあった。たくさんの作品を束ねておけば、保管にも便利と考えたのかもしれない。けれど、浮世絵を冊子にすると、もともと定着力の乏しい絵の具が接触するほかの作品へ滲んで移動したり、利用する度に、頁をめくる度に綴じてある辺りや小口が痛む。冊子にするためには多くの場合、作品2点を背中合わせにし、小口や綴じる部分を袋状に糊付けしたり、あるいはべったりと貼り合わせたりすることもあって、このとき使う接着剤の水分がまた絵の具を滲ませ、ほかの部分へ転移させてしまう。

現在では、冊子にされた浮世絵は解装し、一枚一枚に作品を分離する(もとの一枚物の作品として復帰させる)ことが多い。

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折れてしまったり、皺が入った部分は、特殊な装置でわずかに湿り気を与え、加温加圧してのばす。

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