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2015年4月 3日 (金)

ちょっと大きな掛軸を仕上げる

およそ4ヶ月にわたる修理を終え、最後の仕上げ。写真の掛軸は幅およそ2m、高さが3mほどの大きな掛軸になる。これぐらいの大きさになると、一人ではなかなか手が届かないこともあって、二人掛かりで仕上げ作業を進める。仕上げた後の取り扱い、展示収納もなかなか大変だ。

この掛軸の仕上げをもって年度末の仕事が全て終了。来週からは心機一転。また新たな気持ちでがんばろうと思う。

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◎掛軸の下部には巻き上げるための心棒として、杉などの木材で作った丸い棒を装着する。普通の掛軸のおよそ3〜4倍程度の大きさになる掛軸は、木材製の心棒を装着するとかなりの重量になるし、木材の特性として、大きな素材ほど湿度による反りや経年による収縮変形も大きい。私の工房では、大型の掛軸を制作する場合、軸棒に紙筒(中性、中空)を使用することで重量負担を軽減する様にしている。この紙筒は、木材に比べて軽いだけでなく、必要充分な強度があり、反り、変形も生じにくい。

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