ニキビでしょうか. . .
今朝から降っていた雨は昼ごろには止み、空もすこし明るくなってきたが、天気が良くなれば良くなったで湿度が上昇して蒸し暑くなるこの頃。梅雨の時期はカビが生えやすい。カビは私たちの食べ物はもちろんのこと、塵や埃も栄養源とし、温度と湿度の環境が整えば、有機質、無機質に限らず、ガラスやプラスティックにも繁殖する。カビは一度繁殖を始めると、目で見える以上に深く、広く菌糸を張り巡らし、カビが生成する有機酸で対象を変色、変質させる。カビは生やさないにこしたことはないが、生えてしまったらば早めの対策が有効。大切なものに『見えた』時には絶対に放置しないように。
書画には写真のような(少々見えにくいかもしれませんが)淡黄?褐色の斑点が生じることがあり、この症状にもカビが関与していることが多い。こんな症状を認めたらば、『ちょっとだから』などと安心しない方が良い。紫外線を当ててみると、広範囲に汚染され、変質していることもある。
「保存修復」カテゴリの記事
- 絵画の擬人化 (2023.05.14)
- 保存修復の秘密(2023.04.30)
- 私たちはなぜ修復をするのか(2023.03.10)
- あらためてパティナという古色を考えてみる(2022.11.10)
- 額装の心得 その1. ーガラスは作品に密着させないー(2022.10.13)
コメント