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2010年4月 9日 (金)

お金をかけない保存管理

バブル経済真っ盛りの頃、日本全国で道路や空港、箱物と呼ばれる公共施設が山のようにつくられて、美術館や博物館もずいぶんと増えた。このおかげで、苦労して遠方まで足を運ぶことをしなくても、自分達の住む地域で、いつでも気軽に絵画を鑑賞したり、歴史資料に目を通すことがかなうようになった。しかしこの一方では、貴重な資料が全国に散逸し、その保存や管理の負担は大きくなっている。
すばらしい建物も出来て、あれやこれやと購入して陳列、展示はしてみたものの、ずっと長い間、展示したまま、収蔵したままという施設は全国に少なくはない。開設当初は全館24時間まわしていた空調も、来館者が減り、財源、運営資金も乏しくなれば、運転が制限され、いつか取り扱いに長けた専門家を雇うことも難しくなり、収蔵品はひたすら危機的状況に追いやられる、、、。私はこれまで、幾度となくそんな状況にある施設を目の当たりにしてきた。ただでさえ、芸術や文化事業にお金をかけない(かけたがらない)日本ではなおのこと。世界規模で経済不況の嵐が吹き荒れる中、全国に散逸した貴重な文化財を守るために、ローコストで簡便、かつ有効な保存、管理対策というようなことも、急いで考える必要があると思う。 また事業仕分けが始まるようだ。

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