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2008年11月28日 (金)

選べなくなった商品

私達が日頃利用する材料の多くは、非常に専門的なものが多く、広く市場に出回っているモノは稀だ。もともと文化財保存、修復界自体の需要、マーケットも小さいし、そこへもってなお、一つ一つに使う量もたかが知れている。使う側にしてみれば、保存や修復処置対照となる物が千差万別であるから、同じものを沢山使う事はないし、必要に応じて色々な種類を少しずつ購入したいということもある。
かつては、年間を通じて結構な量を使っていたので、購入に際してはいろいろと細かな注文や文句を聞き入れてもらって、少量でも別誂で希望の品をつくってくれたりもした。最近は購入量も減ってか、商品のバリエーションも乏しくなり、入手の難しい物も少なくなくなった。厳しい要望や、文句を言っても『みなさん使っています』とか『文句を言う人はすくない』などと言われることもある。確かに、その『みなさん』もずいぶんと少ないだろうから、『文句を言う人』もきっと少ないというのは道理にかなっているのかも知れない。
生産者も利用者も、双方にいろいろと意見を交わし、試行錯誤もし、良い緊張感の中で、せめぎあう。そんな関係の中で守られ、つくられる良い商品とその品質であると思う。

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